読点の意味や打ち方・使い方・ルールまとめ

ここでは、読点とは何か・意味・読み方・打ち方といった基本から、読点の使い方の4つのルール・かっこや接続詞(または、及び、かつ)さらには「を」などの助詞の前後に読点を打つべきかどうかを判断する方法など、わかりやすい文を書くために知っておくべきポイントなど、読点について知っておきたい知識の全てをまとめている。

目次

1. 読点とは?

まずは、いかに読点の基本的な知識を簡潔にまとめておいたので、サッと確認しておこう。

読点の基本知識

1.1. 読点の読み方

読点(とうてん)。単に「テン」と呼ばれることも多い。

1.2. 読点の意味

①文章の切れ・続きを明らかにするために、文の中の意味の切れめにつける符号。普通「、」を用いる。
② ①の点を打つこと。句読を切ること。
出典:日本国語大辞典

1.3. 読点の打ち方

一般的に[、]を使う。横書きの文章に限って[,]を使っても良い。

1.4. 読点の付け方(位置)

原稿用紙においては、①通常は一つのマスの右上に打つ。②行の末にあって他の文字と被る場合は、文字と一緒に打つ。改行した行の先頭に単独で打つことはしない。

2. 読点の使い方の4つのルール

ここからは読点の使い方について見ていこう。読点を必ず打つべきケースは以下の4つだ。

  • 長い修飾語の間に打つ
  • 重文の境目に打つ
  • 読み誤る恐れがある場合に打つ
  • かかる語句と受ける語句が離れる場合に打つ

これらは必ず読点を打たなければならないケースであるため、読点の「四大原則」と言える。簡潔に文例を見ていこう。

あわせて確認!

この章で解説していることは、『読点の使い方:良文を書くための四大原則と例外ルール』で更に詳しく解説しているのであわせて確認しておこう。

2.1. 長い修飾語の間に打つ

複数の修飾語を伴う長い文字列の間には、読点を打たなければならない。

  • 今期の公式戦のすべてに連続出場中で、今節では見事1ゴール1アシストの活躍を見せた山田選手が今日の最優秀選手です。
  • 今期の公式戦のすべてに連続出場中で今節では見事1ゴール1アシストの活躍を見せた山田選手が今日の最優秀選手です。

2.2. 重文の境目に打つ

重文とは別々の二つの文が連結して一つの文になったものだ。この時、文の境目には読点を打たなければならない。

  • キング牧師は黒人の公民権運動を指揮し、ガンジーはインドの独立運動を指揮した。
  • キング牧師は黒人の公民権運動を指揮しガンジーはインドの独立運動を指揮した。

2.3. 読み誤る恐れがある場合に打つ

読み誤る恐れがある場合には、読点を打たなければならない。

  • 高橋刑事は必死の形相で、逃げ出した犯人を追いかけた。
  • 高橋刑事は必死の形相で逃げ出した犯人を追いかけた。

2.4. かかる語句と受ける語句が離れる場合に打つ

かかる語句と受ける語句が離れる場合には、読点を打たなければならない。特に主語と、それに対応する術語が離れる場合だ。

  • タロウ君が、私が大嫌いなハナコさんを私の親友のタカシ君に紹介した。
  • タロウ君が私が大嫌いなハナコさんを私の親友のタカシ君に紹介した。

なお、語句のかかり受け関係については、『主語・述語とは?その関係と注意すべき「ねじれ」について』で詳しく解説しているので確認しよう。

補足1. 原則ではなく読点である必要がない場合

以下の二つの場合も読点を打つが、必ずしも読点である必要はない。そのため、原則とは言えない。

  • 挿入句の前または前後
  • 呼びかけや返事、感嘆詞の後

挿入句の前後

挿入句の前後は読点を打つが、必ずしも読点である必要はない。以下のようにハイフンや丸括弧でも良い。読点をなるべく減らすという観点からは、こちらの方が良い選択肢だ。

  • 戦争の悲劇とくに広島と長崎の人々のそれを想像すると心を痛めずにはいられない。
  • 戦争の悲劇、とくに広島と長崎の人々のそれ、を想像すると心を痛めずにはいられない。
  • 戦争の悲劇 – とくに広島と長崎の人々のそれ – を想像すると心を痛めずにはいられない。
  • 戦争の悲劇(とくに広島と長崎の人々のそれ)を想像すると心を痛めずにはいられない。

呼びかけや返事、感嘆詞の後

これらの場合も読点は打つが、以下のように別の選択肢もある。文意に応じて、表現したいニュアンスと最も近いものを選べば良い。

  • おやいらっしゃい。
  • おや、いらっしゃい。
  • おや。いらっしゃい。
  • おや!いらっしゃい。

補足2. 読点についてよく質問が上がる4つのケース

ここでは読点の使い方について、よくある質問について回答する。

接続詞の後に読点をつけるべきかどうか

接続詞だからといって特別に考える必要はない。四大原則の中の「長い修飾語の間に打つ」・「読み誤る恐れがある場合に打つ」の二つに従えば良い。

  • 飼い主に忠誠心をもつ5歳の犬、または気まぐれで奔放な3歳ネコ
  • 飼い主に忠誠心をもつ5歳の犬または気まぐれで奔放な3歳のネコ
  • さんま、または、はまち
  • さんままたははまち

文頭に接続詞を置く場合は、それを強調したい意図があるなら、もしくは読み誤る恐れがあるなら打つ。そうでない場合は打たない。これについては、「打ってはいけない」と誤った教え方をしている者もいるが惑わされないように。あくまでも四大原則に従えば良い。詳しくは以下の記事で解説している。

・『接続詞の前後に読点を打つべきかどうか

かぎかっこの前に読点を打つべきかどうか

これも、かぎかっこだからと言って身構える必要はない。特別に考えず、四大原則の一つである「長い修飾語の間に打つ」に従えば良い。例えば、以下のような文では読点は必ず打つべきである。

  • 消極的賛成に傾いていた議場の空気を、「私は反対です」と言う山田さんの声が切り裂き、「そうだそうだ」という後押しの声が続いた。
  • 消極的賛成に傾いていた会議室の空気を「私は反対です」と言う山田さんの声が切り裂き「そうだそうだ」という後押しの声が続いた。

これについても、「打ってはいけない」と誤った教え方をされている場合があるが、惑わされてはいけない。詳しくは以下の記事で解説している。

・『鉤括弧(かぎかっこ)の前に読点を打つべきかどうか

「が」や「は」、「を」等の助詞の後

「が」や「は」、「を」などの名詞格を構成する助詞の後に、読点をつけるべきかどうかについても悩む必要はない。これも、四大原則の「長い修飾語の間に打つ」に従えば良い。

  • 今日10才の誕生日を迎えたハナコさんは、買ってもらったばかりのお気に入りの服を、クローゼットのいちばん目立つ場所にかけることにした。
  • 今日10才の誕生日を迎えたハナコさんは買ってもらったばかりのお気に入りの服をクローゼットのいちばん目立つ場所にかけることにした。

詳しくは以下の記事で解説している。

・『「を」の後の読点の扱いについて

かぎかっこの後の「と」の後

かぎかっこの後の「と」の後に読点を打つべきかについては、四大原則とは別に次のルールがある。

  • 「と言って、」「と思って、」のように、「と」の後に述語的語句が来る場合は打たない。
  • 「と、タロウ君は」のように、「と」の後に主格的語句が来る場合は打つ。

それぞれ見てみよう。

  • 「先生に聞きに行きましょう」と言って走って行きました。
  • 「先生に聞きに行きましょう」と、言って走って行きました。
  • 「先生に聞きに行きましょう」と、花子さんは走って行きました。
  • 「先生に聞きに行きましょう」と花子さんは走って行きました。

詳しくは以下の記事で解説している。

3. 読点と句点の違いと使い分ける方法

最後に読点と句点の違いについて触れておこう。文の中には、読点を打っても句点を打っても良い場合がある。その場合は、どのように判断すれば良いだろうか。

読点で繋ぐ重文と句点で繋ぐ単文のニュアンスの違い

次の文を見比べてみよう。

  • 父は賛成し、母は反対した。
  • 父は賛成した。母は反対した。

どちらも同じ意味の文だが、細かいニュアンスが異なる。

テンでつないだ文は、父と母の対比関係が強調されている一方で、マルでつないだ文は、写実的に淡々と事実を述べている。つまり、テンは関係を強調して、マルは事実を強調する。

もう一つ以下の文を見てみよう。

  • キング牧師は黒人の公民権運動を指揮し、ガンジーはインドの独立運動を指揮した。
  • キング牧師は黒人の公民権運動を指揮した。ガンジーはインドの独立運動を指揮した。

テンでつないだ文は、キング牧師とガンジーを並列で扱っていることが強調されている。一方でマルでつないだ文は事実を淡々と描写している。読点を使うか・句点を使うかは、自分が表現したいニュアンスに合う方を選べば良い。

感嘆詞などの後の読点と句点の違い

感嘆詞や「はい」「いいえ」などの語句の場合はどうだろうか。以下の文を見比べてみよう。

  • はい、そうです。
  • はい。そうです。
  • はい!そうです。

この文を読んだ時に「はい」と「そうです」のが、テンの方が小さく、マルの方が大きくなる。感嘆符[!]を打ったものは、活発さが強調されている。これらに関してはルールはない。どちらの「間」が、表現したいものに近いかで選べば良い。

4. まとめ

以上が、読点について知っておくべきことの全てだ。

特に使い方の頁で述べた四大原則が最も重要だ。読点を必ず打つべきケースは、それだけだ。

なお、読点については、「こうした時は打ってはいけない」と誤って教えている者が非常に多い。例えば、「かぎかっこの前には打ってはいけない」「接続詞の後には打ってはいけない」「感嘆詞の後には打ってはいけない」「助詞の後に打ってはいけない」などだ。

こうした主張は、単なる主観論・抽象論であって、根拠が提示されていない。そのため惑わされる必要はない。

そうした場合も四大原則に従えば良いだけだ。四大原則に合致するなら打つべきだし、反するなら打つべきではない。このように、ほとんどのケースは、四大原則を応用することで解決することができる。



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